あなたは仕事で、「やったことに感謝してもらえない!」という不満をもっていないだろうか?
相談を受けるとこのような不満を持っている人はかなり多いと感じる。しかし、仕事とは感謝をされたいがためにやるものだろうか?決してそうではないはずだ。給料や報酬をもらっている分に関しては、やって当たり前なのである。そこに、「どうぞ私に感謝をしてください」という欲求をぶつけるのはおかしい。
このように、当たり前のことを当たり前と捉えられずにいる人が多い。しかし、それをやっていると正しい判断基準を持てなくなってしまうから注意が必要である。
なぜなら、お金とはその金額分の価値しかないからである。1円玉は1円の価値、1万円札は1万円の価値。それ以上も以下もないのだ。
私たちは、「感謝の心を持ちましょう」と教育を受けてきている。感謝の気持ちを持つということは大事なのだが、度をすぎると、当たり前でしかないことを特別なこととして捉えてしまうようになる。
例えば、恋愛で考えてみても分かりやすい。友人との会話で「私の恋人は浮気しない」と自慢げに話した経験はないだろうか?しかしよく考えてみてほしい。これは自慢げに話すことだろうか?(ここでは、文化の違いなどの類の話は横においておく)じつは、浮気しないことは当たり前のことなのである。
このように、無意識のうちに当たりのことを特別なことにし、感謝をしたり求めたりしているのだ。
承認欲求に関わっていることもあるが、自分が“特別”に思っていることが本当は当たり前のことではないのか?と、自分の基準を一度疑いながら物ごとを見ていってみよう。