無駄な作業やトラブル対応など、あえてやらなくて済む仕事を増やしてしまったことはないだろうか?
ただでさえ、多くの仕事を抱えているのに、さらに自分で仕事を増やしてしまう。
そこで、円滑に仕事を進めるためのポイントを4つ挙げてみる。
相手の負荷をいかに少なくするかを考える
仕事には、必ず相手がいる。社内・社外と多くの人とやりとりをしている。
会話、テキスト、資料をとおして、常にコミュニケーションをしているのだ。
そこで、相手の負荷が少なくなるように意識しながら動いていくと、結果的に円滑に進み、
お互いに最小限の手間で済ませることができる。
相手の負荷を少なくするポイント
1、言葉
難しい言葉を使う必要はなく、分かりやすい言葉を使う。業界用語など
限られたところでしか使われていない言葉をつい使ってしまうこともありがちである。
また、何でも横文字を使いたがる人が意外と多いものだが、相手には通じていないと考えよう。
自分を格好良く見せることではなく、相手への配慮に目を向けよう。
2、文章
言葉同様に、常用で使われている分かりやすい言葉で書くようにしよう。
句読点の位置や改行の位置なども、文章をスムーズに読めるようにする重要な要素である。
3、図や絵などビジュアルを活用する
口頭やテキストでは、理解するのに10分かかるものが、たった1分で理解できることもある。
キャプチャを取ったり、パワーポイントで作ったりする手間があって面倒かもしれないが、
認識の齟齬を防ぐ効果も高いため、結果的には最小限の手間で済む。
4、質問や検討を依頼するときは
✕ オープンクエスチョン(なんとでも答えられる聞き方)
「これについてどう思いますか?」「どうすればいいですか?」。
→相手に「考えること」を丸投げした状態であり、大きな負担になる。
◯ クローズドクエスチョン(YES/NOで答えられる、回答が限定される聞き方)
「AとBどちらがよいでしょうか?」「私は◯◯◯◯と考えており、Aがいいと思いますが
いかがでしょうか?」
→選択してもらうようにしたり、「自分の考え」を伝えることで、相手の負担はぐっと
減る。
5、用件はなるべくまとめてから
五月雨に連絡をするのではなく、まとめられるものはまとめて一度の連絡で済ませる。
先回りをする
作業をするときは、常に仮説や推測を立てながら取り組むようにする。
そうすることで、相手が気づいていない必要なものを先に準備することができる。
先回りは、気を利かすことである。気が利く人は、相手に満足感を与えることができる。
また、何度も時間を使わずにまとめて作業をするため、効率もよいのである。
ボールを持つ時間を短くする
仕事は、キャッチボールに例えられるが、ボールを持つ時間をできるだけ短くすることを意識するとよい。そうすることによって、以下のようなメリットがある。
- 仕事を抱え込まなくなり、余裕ができる
- 相手に対応する(検討、確認など)時間を作ってあげられる
- (相手の反応も早ければ)予定より早く完了し、別のことに時間を使える
ボールを持つ時間を短くするポイント
確認したメールはその場で対応してしまう
「確認しました」など簡単な内容の返信で十分な場合は、その場で対応すると無駄がない。
不明点や疑問はすぐ質問する
不明点や疑問を自分ですべて調べようとすると、膨大な時間がかかる。しかし、相手に聞けば
すぐ解決することも多い。不明点や疑問を纏めて相手に渡してしまうことも大事である。
相手に手間を取らせてしまっては申し訳ないと思うかもしれないが、あとで大きな修正対応に
付き合わされるよりはよっぽどよい。
手綱は自分が握る
「お客さまだから」と遠慮して、ついお客さまの都合に合わせるスタンスで仕事を進めるのではなく、お客さまを大事にしながらも、常に自分がコントロールしている状態にしておくことが大事である。
また、お客さまの都合に合わせるスタンスは、やりとりを増やしてしまうなど、かえってお客さまの負担を増やしてしまうのである。
自分主導で調整する例
アポの調整
× ご都合のよろしい日程をいくつかいただけますか?
◯ 日時を指定する
▪月▪日▪時から1時間ほどお時間いただけますか?
◯ 日時の候補を2~3つ提示する
▪月▪日▪時~
▪月▪日▪時~
▪月▪日▪時~
Yes/Noの回答をもらう
× ▪月▪日▪時までにご回答ください
◯ ▪月▪日▪時が締め切りです。
それまでにお返事がなかった場合には、ご承諾いただいたと判断いたします。
※ただ現実には、承諾と判断して進めてしまうことは難しくリマインドをしたほうがよい。
また、なぜその期限が厳守なのか、必ず理由を伝えるようにしよう。
うまく活用しないと相手に不快感を与えてしまうリスクがあるが、とくに1日たりとも
余裕がないスケジュールの場合には、相手をどんどん動かしていくのに有効な方法である。
最後に
円滑な進行は、自分だけでなく相手にもメリットをもたらすのである。
自分も周りも気持ちよく仕事ができるように、ポイントを心掛けてみよう。