中途採用で入社した社員など新しい環境に入ったときに、何かと「前の会社ではこうだった」とばかり言う人がいる。
これまでの経験や実力をアピールしたいのかもしれない。また、今の環境の問題点を教えようとしてくれているのかもしれない。しかし、この「前の会社ではこうだった」ばかりを言う人のほとんどが、自分を変化させられないというのが根本にあるように感じる。
正直、前の会社での云々はどうでもよいことではないだろうか。前の会社のやり方を、今の環境にぶつけるのではなく、培ってきたスキル・経験を今の環境でどう活かすことが成果につながるのかを考えることが重要である。
それでも、今の環境に改善が必要だと考えるのであれば、単に「前の会社ではこうだった」という伝え方ではなく、なぜそう考えているのか?具体的な方法は何かを提案をするのが賢明である。
なぜなら、懐に入ることはモテの秘訣だからである。
同時に複数のクライアントのメンバーとして仕事をしていると、まったく違った考え方ややり方のなかで対応をしていくことになる。例えば、自分がやりやすい進め方のクライアントの話を、他のクライアントにぶつけても意味がない。自分が持っているスキルを、与えられた環境のなかではどう活かすことがベストなのかを考え、臨機応変に対応する。環境ごとにすべてやり方を変える必要はなく、共通で使えるスキルがたくさんある。その共通するものに、あとはそれぞれの環境で必要なものをプラスしていくだけで十分対応していける。
人は、過去のことを美談にしたいし、変化はすることは好まない。もとの場所を美談にして変化ができないのであれば、そもそも環境を変える選択をしないほうがよい。