あなたは傾聴ができているだろうか?相手の話はよく聞いているつもりでも、つい相手の話を遮って自分の主張を通してはいないだろうか?
良かれと思って、相手の意見に反論をしたら相手との関係がこじれてしまったという経験があるかもしれない。
人は、自分と異なる話を聞くと、反射的に意見を述べ、自分が正しいということを分かってもらおうとしてしまう。そして、いつの間にか「勝ち負け」にこだわっていく。
ロジックで話すのが得意な人であれば、論理をどんどん相手にぶつけ、相手を伏していくことが痛快かもしれない。しかし、相手の気持ちを考えず、打ち負かしてやろうとすると、無用な対立を生み出すだけである。
反対意見があっても、まずは相手の話をとことん聞くことが大事である。なぜそう言っているのか?という背景を考えながら受け入れるのである。
なぜなら、自己重要感を満たすことはプラスの思考、感情、行動を生み出すからである。
私は、学生時代、自分の主張を周りに押し付けていた。だから、いつもイライラしていたし、周りともギスギスしていた。しかし、ある上司の言葉をきっかけに、人には人の価値観があると割り切れるようになった。そうなると、相手の話を丁寧に聴けるようになり、相手の考えの良い側面から物ごとを見るようになった。
そうやって、相手の気持ちを考えながら話を聴いていると、いつのまにか「聞き上手」という印象を持たれるようになったり、心を開いて話をしてもらえるようになった。また、「人は人」と思えることで自分の心も軽くなった。
なかなか傾聴ができないと感じている人は、「聴いてもらった」経験を思い出してみるといい。壁にぶつかったとき、迷ったとき、誰かに「聴いてもらった」という経験があるはずだ。とことん聴いてもらえてどうだっただろうか?