言葉の捉え方で部下のモチベーションを変える

ひとつの言葉から、さまざまな捉え方ができるが、多角的に捉えるのはなかなか難しいものである。だからこそ、たくさんの人と交流し、いろいろな考え方を知るのは大事である。

マネジメントの立場では、伝え方ひとつで、部下のモチベーションは大きく変わる。とくにネガティブなことに対して、いかにプラスの捉え方で伝えられるかが重要になってくる。

なぜなら、ネガティブな言葉を浴びせ続けられた植物は枯れてしまうからだ。

言葉は人間だけの道具である。だから人間だけが言葉の影響を受けるのかというと、決してそうではない。植物が言葉にどのような反応をするのかという実験は多く行われているが、「ありがとう」などプラスの言葉だと生き生きと育ち、「馬鹿」」などマイナスの言葉では枯れてしまうのだ。そのくらい言葉にはエネルギーがあり、生命力を左右する。

私はネガティブ思考である。自分に対して、できることよりもできないことに目がいきがちだし、「〇〇はしたくない」「〇〇はきらいだ」といった感じである。だから、よく「私は、〇〇(否定的)なので」という話になりがちだったのだが、それに対してポジティブな面として捉え、伝えてくれる上司がいた。

例えば、「私は、とても面倒くさがりです」と言うと、「面倒くさがりは悪いことじゃない。そういう人は、いかにラクするかという思いから、効率をすごく考えて動けるから、仕事がはやい。」といった具合である。

自分のダメなところだと捉えていたことが武器と思えるようになると、モチベーションもアップし、さらに他への相乗効果も出てくる。

このような言葉掛けをしてくれる上司がいたことは、本当にありがたかった。染み付いたものはなかなか取れないものだが、いくつかの視点から捉え、いい意味で楽観的にいられる要因にもなっているように思う。

「それではダメだ」と言うのは簡単である。しかし、単に褒めるだけとはちがう、プラスの視点からの捉え方をして部下に伝えられるかは、マネジメントをしていく上では欠かせないのではないだろうか。部下に安易に言葉を返す前に、一呼吸おいて考えてから伝えるようにしたいものである。

最新情報をチェックしよう!