空気を読まない人が組織にいてはだめなのか?

日本は同調圧力が強い国である。個性を大事に、あなたらしくというフレーズだけが踊っていて、現実は真逆である。また、SNSの発達もあり、人の目を気にしてしまいがちである。

組織における同調圧力のひとつとして、ネガティブなことを言うやつは人間ではない。というくらいポジティブさを求めるような企業がある。トップにカリスマ性のあるベンチャー企業に多いかもしれない。

ビックな夢を持とう。土日休むなんてもったいない。ポジティブシンキング。強要もいいところである。

さて、そこでその雰囲気にさらっと釘を指すような、いわゆる空気を読まない人がいたならば、その人はどうなるだろうか?ほとんどの場合、居場所がなくなり退職に追い込まれるだろう。

しかし、空気を読まない人はだめなのだろうか?例えば、人の感情を無視するような発言をする空気を読まない人は問題であるが、的確に必要なことを言う空気を読まない人は、組織には必要である。

なぜなら、冷たい空気がなければ部屋を温めることはできないからだ。

新規開拓の営業をやっていたとき、ポジティブでいなければならない。という目に見えない空気があり、その空気を読んで腑に落ちないながらも、自分のなかでどうにか消化しようとしていたことがある。しかし、消化しようにもしきれない。周りのメンバーも同じように苦しんでいた。

このような環境の場合、それぞれが我慢を続けられればよいが、誰かがポロッと愚痴をこぼそうものなら、そこから一気に他のメンバーの我慢も爆発したりする。あっという間に手が負えない事態に陥いる。

人間である以上、常に前向きなんて無理なのだ。愚痴をこぼしたいときだって、泣きたいときだってある。いけいけゴーゴーの雰囲気で長くやれる人間は少なく、結局組織は崩壊してしまう。

だからこそ、人の感情を配慮した空気を読まない人は、組織には必要なのではないだろうか。

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