周りは敵?味方?議論で「勝つ」思考を捨て、周りに味方になってもらうことを考える

「論理的思考」「論破する」。
あなたは、こういった言葉を聞いてどのようなイメージをするだろうか?

一般的に社会ではこういう技術が高い人が評価される傾向にあり、また優秀な人ほど、相手を論理で打ち負かしてやろうとする技術を磨いていたりする。

たしかに、ビジネスはドライなものであり、感情論は必要ないし邪魔になるだけである。
しかし、仕事を共にするメンバーは、同じゴールに向かって一緒に作り上げる仲間である。これは、社内外問わずであり、そのような場に、周りを“倒す対象”として捉えるような思考は本当に必要なのだろうか?

私は、相手を論破できるスキルは持ち合わせていないが、被害者意識ばかり持っていて、どうせ誰も自分のことを分かってくれないという気持ちばかりで仕事をしていたときがある。周りは敵でしかないと思っていた。
勝手にふてくされて、どうせ誰も分かってくれないと決めつける。そして、相手を理解しようとしたり自分のことを理解してもらおうという努力をしないまま、消化不良のまま「どうせ・・・」と諦め、自分の中に溜め込み、周りとの距離がどんどんできる。そうすると、結局は自分がしんどくなるのである。

そこから、「自分のため」「損得」という視点を持てるようになっていったことで、周りを敵にしてしまうことは、自分にとって損であり、自ら仕事を困難なものにしていると気づいた。

私は面倒くさがりで、兎にも角にも無駄が嫌いである。トラブルなど厄介なことも起こしたくない。それなのに、そういった無駄を自ら作っていたのだ。

いまでは、仕事に取り組むときは「周りをいかに味方にするか」ということを考える。周りを味方にすれば、自分がラクできるのである。そして、味方になってもらうには、相手に心地よい環境を与えなければならなくなる。すると、自然と相手への配慮や丁寧な対応ができるのである。結果、自分も相手も心地よく仕事ができるし、信頼関係も築ける。

困っている人がいるとき、いつも自分を打ち負かしてやろうという態度で接してくる人とそうでない人、どちらを助けたいと思うだろうか?
日々の言動によって人望が育つのである。

論破しなければ相手を説得できないのであれば、自分自身の日々の言動を見直してみよう。

仕事は周りを味方にすれば、とてもラクに進む。思考力を養ううえで論理的思考は重要なものであるが、使い方を間違えないようにしよう。

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