悪しき習慣!?発注者の“お金を出してやっている”という奢りが招くミスコミュニケーション

トラブルやミスの原因を突き詰めると、ほぼコミュニケーションが原因ではないだろうか。仕事は多くの人が関わって成り立つ。社内メンバーだけで進めるものもあれば、一部を外注することもある。

とくに、外注をするときはコミュニケーションに細心の注意を払って進める必要がある。
しかしその意識がなく、普段の自分(達)のやり方が当然だと思い、相手への配慮に欠ける発注者がとても多いと感じる。さらに質が悪いのは、当事者は無意識で気づけていないということである。

なぜ、そのようなことが起こるのだろうか?

ひとつは“奢り“の意識があるのではないかと思う。人は「お金を払う」側の立場になると、つい自分が偉くなったと勘違いを起こしてしまう。また、スキルにおおいに問題があるかもしれないのに、学歴や社名などの“看板”で自分の能力を勘違いしてしまう。

そうして偉そうに自分は完璧!正しい!という思い込みのもと指示をするのだが、本当に相手にわかりやすい的確な指示ができているのか疑ってみることが必要である。

〈指示をするときに気をつけること〉
・自分の前提=相手の前提
 ⇒自分が考えていることは他人にはまったく分からない

・ニュアンスを汲み取って
 ⇒ニュアンスを汲み取るのは不可能 丁寧に明確に伝える
   (社外メンバーに伝えるならなおさら注意)
 ⇒明確に指示を出すことが必要な場面と、答えを与えず余白を与えて思考させる場面を
   ごっちゃにしない

・便利なツールを利用しているからわかりやすい
 ⇒ツールを使うのはデメリットもあり、返ってややこしくすることもある
 ⇒使い慣れているのは自分だけ 相手は初めて使うツール

トラブルやミスが起こると、起こった箇所にだけ目がいきがちであるが、全体像を俯瞰して広い視野で見ることが大事である。

会社の経営がうまくいかないのは社長のせいである。
同様に、トラブルやミスが発生したならば、原因は依頼者にあると考えよう。何事も根本がおかしいことから、小さなズレが生じ、それが積み重なったものが現場でのトラブルやミスになって発生するのである。

お金を払う立場だとしても決して偉いわけではない。奢らず勘違いせず、自分自身の行動はどうなのか?そういった視点を忘れないようにしよう。

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